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【ゲーム開発】ノベル版966Universe #1-02
- 2010-05-27 (木)
- ノベル版966
シーン0:ケンジは傾いたベッドで目を覚ました。
朝…。
一年中閉ざしたままのカーテンから光が漏れ、部屋の一部を照らしている。
決して安物ではないカーテンの柄は黄色い花柄で、ところどころすすけていた。何年も前に去って行った女がそれをしつらえたのだが、女の名前はうろ覚えだ。確か、ミサエといっただろうか。
枕の横に手を伸ばし、惑星公社からのメールをモバイルで確認する。もちろん、着信はなかった。
「……」
恒温フォームの半流動熱源がへたり、クッションの役目を果たさなくなったせいで、ベッドの寝心地は常に、おそろしく悪かった。長く寝ていると、必ず腰痛になる。それでも、目を覚まして日常に戻るよりはベッドにいたほうがいい。
軽い偏頭痛を感じた。
仕事ができないほどのことではない。
むしろそういう痛みや不調があってこそ、自分が生きてることを僅かながら感じる。買ってから一度も洗濯していないシャツが壁にぶら下がっている。ケンジはそれを恨めしそうに眺め、やっとのことでベッドから起き上がった。
<さぁ、起きろ>
声には出さずにケンジは呟く。
そうでもしないと、なにをする気力も湧いてこない。このまま、この狭い部屋の中で枯れていく。それこそが自分に最も似合う生き方だと思うのだが、そんな惰性に埋没する勇気もないのだった。
壁にかかったままの白いシャツに袖を通す必要はない。ネクタイも、金色をした真鍮のボタンも必要ない。Tシャツに、ジーンズ。それで十分だった。シティの気候は穏やかで、完全にコントロールされている。
食品工場に行って、オートメーションで運ばれてくるクローン深海魚のすり身を固めたソーセージを仕上げるのが今の仕事で、完全に均一過ぎる製品に、ケンジは手で<ゆらぎ>を与える。それがどんな意味を成すのかは考えたことがない。とにかく、市場が求める個性とはそういうものらしかった。
「おはようございます、ケンジ」
GP03は型の旧い生活支援AIで、原隊に所属していた頃に支給され、そのまま私物になった。掃除や洗濯といった、日常的な作業とは無縁なケンジが最低限の清潔さを維持していれるのはGP03のおかげだった。
「トーストを食べますか?ケンジ」
年金の一部として支給される小麦粉やバターをストッカーに放り込んでおけば、主食はGP03が調合し、調理してくれる。古ぼけているとはいえ、独身の軍属が不便のないように用意されたコンパートメントなので、ここに住んでいる限り、ある程度の文化水準が維持されるのだ。
広大な工場のど真ん中に、青い合成繊維製の作業着を着たケンジの作業場がある。作業着には光触媒塗料が塗りたくられていて、埃や雑菌が付着しない。油圧で動作するダンパーや大型モーターの作動音と共に、ラジオ放送が聞こえてくる。DJの名前はMJといって、相当のベテランだ。
ケンジはマニピュレーターに手を差し込み、眼前に展開する立体映像を見ている。およそ30秒に一度のタイミングでラインから魚のすり身をペースト状にして固めたものが降りてきて、ケンジが手をこねる動作をすると、無数のホイストから伸びるロボットアームがその動作を少しずつタイミングや角度や力加減をずらしてトレースし、製品を仕上げていく。
寸分たがわず、まったく同じ形をしていたカマボコに似たソーセージの群れは、そうやって<個性>を与えられ、パッケージラインに去っていく。
人によっては、そんな無人の工場をさびしいと感じるだろう。あるいは、耐えられないほどの孤独感を味わうかも知れない。
だけど、ケンジはその数倍か数十倍、いや数百倍か数千倍にもなるだろう孤独感を知っていたし、それを辛いと感じたことはなかった。またそれは、キョウヅカフーズのフィッシュパティの評判を高めるという、プロ意識や企業への帰属意識ともかかわりのないものだった。
暗闇でも狩りができるという獣でさえ、そこではなにも見ることができない、本当の闇。連星系の月の裏側に位置する重力安定点に設置された狙撃用衛星の観測窓から見えるものは、少なくとも可視光線の範囲ではなにもない。
宇宙背景放射監視センサーから送られてくる僅かな変位を、有意なもの、無意味なものに支援AIが仕分け、有意と思われる変位があったときには、それが目標物による変位かどうかを判断する。それ以外の時間は、ただひたすら無為に過ぎていく。
それが、かつてケンジに課せられた任務だった。
たった一人で何千時間もの間、絶対零度の闇の中に潜む。そこにはなんの人間性も必要とされない。一種の<マシン>となり、ひたすら変化を待つことがすべてなのだった。
テクノロジーの進歩とは、基本的に自動化である。自動で追尾するミサイル、自動で迎撃する対空砲、自動操縦される戦車、航空機…やがて状況を認識し推論を行う戦術AIが生まれ、攻撃システムも迎撃システムも高度な自動化が施されると、それらを欺くためのステルス技術が発達し、またそれを見破るための監視システムが進歩するという堂々巡り。
やがて生物学的コンピューティングの台頭により、カオス・スタティクスシステムが構築されるに至ると、計算された混沌による都市型テロリズムや要人暗殺プログラムが蠢くようになり、さらにそれらを予測し防衛するための戦術AIが組み上げられ…という無限ループを見るに至り、最後には勘やインスピレーションというものさえ計算される始末を生んだ。
そして…人類は結局、ヒト脳が持つ<あいまいさ>や<気まぐれ>を補完してくれるはずの支援システムに絶望し、ヒトそのものを前線に送り込むことでしか、対処できない問題があることを痛感したのだった。
ケンジの部隊は、そうしたテロを予測するか、あるいは誘発させることを目的にした少数精鋭の部隊だった。
それは、超高度な隠密行動や諜報活動を通じて、要人を暗殺したり、敵中枢を破壊することを目的にした組織…だからこそ、隊員同士の人間関係というものは恐ろしいまでに希薄で、任務も単独行動が主体となる。
旧火星政府によって設立された特殊部隊、コードネーム<カノン69>は同様の敵部隊をことごとく粉砕し、劇的な成果を遂げた。ケンジはその部隊の忠実なパーツとして働き、いくつもの超・超距離狙撃を成功させた。絶対変調限界と呼ばれる、人間の精神が耐えられるであろう極限を、遥かに超えたところにある過酷な任務に耐えたケンジには、たとえ除隊しても永久保証される特別待遇さえ与えられた。
だが、あまりに劇的な成果は必ず反動を伴う。
部隊結成から2年後、まず最初に、部隊長に兆しが現れた。
彼は、最長144時間というサイバースペースへの異常な神経接続の継続を行い、神を見た、とメモを残して姿を消した。続いて、ケンジの直属の上司だったスパイク中尉が火星の衛星軌道上で謎の餓死を遂げ、やがて残る9人の隊員全員が監視対象になった。
火星国家保安局の監視対象にされてから3ヵ月後、隊員の一人だったコーテンが大事件を起こした。コーテンは地球の銀行システムに自らが開発した破壊ウイルスを注入し、預金システムそのものをバックアップまで含めて崩壊させた。いわゆるセキュリティホールを衝くというよりも、そのウイルスはセキュリティホールを穿つというタイプの<なりすまし>プログラムで、入念な準備と内部情報を保持していなければ作れない種類のものだった。
結果的に、コーテンは歴史上最大の大恐慌を引き起こした。損害額はまさに天文学的規模であり、無数の企業が倒産し、もっと数え切れない数の破産者を生み、自殺者が急増し内乱や暴動さえも引き起こした。
しかも、コーテンはそれを与えられた任務だと主張し、部隊の信用を完全に失墜させると、銀行システムを破壊したウイルスに惑星間特許を申請し、莫大な裏マネーを手に入れ、資金力をバックにアンダーグラウンドに潜伏してしまう。
特殊部隊カノン69にとっても、ケンジにとっても最後の任務、それは姿を消したコーテンを抹消することだった。
火星国家保安局と地球政府との共同作戦の形で、ケンジは地球に赴任した。フィラデルフィア、アムステルダム、そしてピョンヤン。コーテンの手がかりは点在していたが、どれも関連が希薄な、いわば無意味な座標上のポイントに見えた。
<これは、諜報部に対する挑発だな>
火星保安局も、地球の戦略情報局もそれを確信していた。しかし、ケンジだけは異論を唱えた。
「きっとこれは、本当に無意味な点です。コーテンの精神は完全に狂っていて、だからこそ完璧にランダムに行動しています。これらの形跡を追うことは恐らく無駄ですし、分析することも無意味です」
旧CIAとMI6局員からなる地球の組織はケンジの主張に露骨な嫌悪感を示した。しかし、中立姿勢を崩さない火星保安局はケンジを黙認し、思うがままに行動させる方針を保った。
やがて、極東の都市<センダイ・シティー>でケンジはコーテンを発見した。コーテンはそこで精神病院を買い取り、自ら入所していたのだ。少なくとも、ケンジがコーテンの所在を突き止めた時点で、コーテンの人格は消失していた。それを強度の自閉症と診断することは可能だったが、未曾有の経済危機を経験した地球当局はターゲットの身柄拘束を強く要求していた。
しかし…ケンジがコーテンの発見を報告してからきっちり60秒後、ステルス監視を続けていた火星保安局員が施設に強行突入した。そして、入所していた患者も職員もまとめて<消去>してしまった。
この処置に対し、火星保安局の強攻策は独断、かつ強引過ぎると地球当局が猛然と抗議すると、火星側はスケープゴートとしてケンジの身柄をあっさりと引き渡した。カノン69を追えるのはカノン69だけ。カノン69が消滅した時点で、ケンジの存在価値は消失していたのだ。
2万6785個という<日課>をこなすと、ケンジは就業時間を終えた。
ブザーやチャイムが鳴るわけではない。手元のカウンターが今日の予定が終わったことを表示するだけで、特になにも変わりはない。
軍属ではなくなった身の上だが、軍が所有するコンパートメントで暮らし、食品加工工場で働く毎日。雑踏を歩くと、なにかが見えることがある。なにが見えているのかは分からないのだが、とにかく何かがそこにある。仕事を終えるとケンジは目的もなく街を歩き、ふらつくことにしていた。
それは、火星宇宙軍に所属していた時代からの習慣で、いつの間にか身につき、離れなくなっていた。恐らく、それが余暇というものなのだ。任務を離れれば、なにか日常的でどうでもいいことに埋没する。そうすることで、精神を健全に保つことができる。
コンビニエンスストアではなくスーパーマーケットに行くのは、陳列棚がより大きいからだ。<スーパーマーケットは素晴らしい、美術館より素晴らしい>と、前時代の芸術家が云ったそうだが本当だ。思い思いのデザインを施したパッケージが並ぶシリアル食品のコーナーを眺めると、中身はほぼ同じものだというのに、なんと壮大なバリエーションが生まれるものか、と驚かされる。
「いらっしゃい」
ケンジの顔を覚えている店員が、フライドチキンを棚に並べながら挨拶をしてきた。チキンは、クローン鶏だが、味はいい。
「タイムサービスはまだですが、少しサービスしますよ」
店員は、エプロンのポケットからマジックを取り出すと、紙包装に値段を書き込み、自分のIDがついた紙片を貼り付けた。手渡された紙包みは暖かく、少し油がにじんでいる。
「ありがとう」
微笑み、ケンジは礼を云う。
こんな風に買い物を勧められて、断ったことがない。服でも、食品でも、本でも、薦められればすべてそれを買った。逆に、そうされないとなにを買えば良いのか分からなかった。
主食用の材料はGP03がすべて注文してあるので買う必要がない。軍属時代から浪費というものをしたことがないので、預金は十分にあった。その気になれば、多少の贅沢をしても問題ないだろう。
買い物は店内の至るところにあるセンサーがチェックしていて、形式だけのレジの前に進むとフローティングスクリーンに明細と金額が表示され、確認エリアにタッチすれば与信から引き落としになる。現金で決済したい場合は、前時代同様の手続きが必要になるが、係員が不在なことが多い。
その、形式だけのレジ手続きに戸惑う初老の女性がいて、出入り口付近が若干混雑していた。女性は明細に表示される商品と、自分が購入した商品が違うと云っているようだった。
こんな風に、日常にはちょっとしたバリエーションがある。だいたいまったく同じなのだが、ほんの小さな領域では、意外なほど変化がある。ミクロとマクロの問題だ。ケンジにはマクロが見えない。見ようとしない。
ようやくレジに進んだケンジの隣に、男が並んだ。
男は微笑み、ケンジに会釈をする。
「ケンジさん、ですよね?」
男の顔はバイオ整形で得た平均顔で、ひどく整っている。整いすぎているので、のっぺらぼうに見えるほどだ。そういう顔をした人間たちを、ケンジは良く知っていた。男は間違いなく情報局サイドの人間だ。
「惑星公社の人かい?」
否定することなく、ケンジは聞き返した。
男は、口の端で小さく微笑む。その微笑は冷たく、爬虫類を見ているようだ。
「惑星公社は私のクライアントでしてね。困難なミッションに対して、最適な人材をスカウトするのが私の仕事なんです」
「困難なミッション…最適な人材…」
ケンジが呟く。
「ときめくでしょう?ふふ」
確かに、ケンジは毎朝惑星公社からメールが来ないかと心待ちにしている。軍属を抹消され、今は惑星公社の登録要因として一種の予備役に甘んじている身だ。ケンジが待ち望んだシチュエーションが目の前にある。
「戸惑ってます?戸惑ってますよねケンジさん。まぁ、理解できる反応です。でも、戸惑っている場合ですか?今…」
「……」
フライドチキンを勧められて断る理由がないように、トカゲ顔の男の誘いを断る理由もなにもない。
「どんな…ミッションなんだい?」
ケンジは再び聞いた。
「欲しいのは、イエスかノーなんですけどね。まぁ、いいですよ」
男は古風なカードを胸のポケットから差し出した。名刺である。
「エリノール機関?聞いたことがない」
男の名刺によると、名前はカクワネ。本名ではなさそうだ。
「聞いたこと、ないですよね。無理もない。なにしろ発足してから6週間ですから、さすがのケンジさんでもご存知なくて不思議はありません。さて、話すと長くならざるを得ません。場所を変えませんか?」
確かに。ケンジは頷いた。
なにもスーパーマーケットのエントラントで話の詳細を聞きだす必要はない。男の案内でパーキングに出ると、そこにはルノー製ランナバウトが待機していた。ランナバウトは水陸両用で、タイヤ部分を収納して輸送機に積載することを想定した万能車両だ。都市部でそれを見ることは滅多にないが、金持ちが道楽で転がしていることがある。
「話の前に…それ、実は気になっていたんですけどおいしそうですね」
車には運転手がいた。助手席にも、もう一人。カクワネはケンジの買い物袋を指差している。
「3本入っている」
ケンジはそう云った。
運転手と助手席の男にもチキンをやると、ひとつ足りない。
「そこの二人を数える必要はありませんよ、ケンジさん」
カクワネが微笑む。やはり爬虫類だ。いや、両生類かも知れない。無表情に見えるが、食欲はそうとうなものだ。今にも長い舌をびゅんと伸ばして、チキンを絡み取りそうに見える。
「じゃぁ、食えよ」
チキンを手渡すと、文字通りむしゃむしゃとカクワネが平らげる。骨まで食べるのかと思ったのだが、さすがにそれはなかった。
「もうひとつ、食うか?」
ケンジが云うと、カクワネの表情が変わった。
「やってもいいが、ひとつ正直に答えてくれ」
チキンの袋を差し出すかに見せて、ケンジはそれを引っ込める。カクワネはついに怒りの表情を見せるが、すぐに平静を装う。
「正直?私はさきほどから嘘は云っていませんが」
今にもよだれを垂らしそうな顔になったカクワネは、手をこねるようにじれている。
「エリノール機関のエリノールってのは、あんたのことじゃないのか?」
「…わ、私はただのカクワネですよ…」
あからさまにうろたえるカクワネに、ケンジは続ける。
「エリノール機関というのは確かに初耳なんだが、エリノアだかなんだかっていう諜報員のことは聞いたことがある。確か木星周辺をテリトリーにしていたはずだ」
「ふん…さすがは特殊部隊カノン69の生き残り…ですね」
今度は明らかに楽しそうな笑顔を見せ、カクワネは自分の頭を撫で回す。すると、ワックスで固めていたらしい髪が、激しく踊り始める。
「髪質がですね…生まれつきこんななのですよ」
「アフロ…か。最近は流行していないそうじゃないか」
「流行とか、関係ないんです!」
短く叫ぶと、カクワネはケンジの手からフライドチキンの紙包みをもぎ取り、むさぼりつく。
「この匂いだけは…この匂いだけは…たまらない…たまらないんです!」
結局、チキンは3本ともカクワネの胃袋に消えた。
「なにはともあれ…ケンジさん。信用してください。エリノール機関は実在しますし、設立してから日が浅いので活動実態がないのです。カクワネというのは私のコードネームのひとつで、エリノアもエリノールもそのバリエーションに過ぎません。本名というものになんの意味もないことくらい、ケンジさんもご存知でしょう」
ああ、分かったよ。ケンジは頷く。
やがて、ルノー製ランナバウトはある建物のエントランスにたどり着いた。
「ここは?」
「我がエリノール機関の地球支部…もともとは木星開発機構が入居していたビルです。もっとも、所有者は地球の国連ですけどね」
外見上は普通の雑居ビルにしか見えない。下の階層にはレストランやバーが入居し、美容室や銀行も入っているようだ。
「それでは、ブリーフィングを開始しましょう…っと、その前に、本ミッションのクライアントをご紹介しておかなければなりませんね」
カクワネ・エリノールがそう云い、オフィスの奥から一人の男が姿を現した。
男の顔は、ケンジにとって忘れたくても忘れられない顔だった。
つづく
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【ゲーム開発】ノベル版966Universe #1-01
ノベル版はじめました!
3Dアクションシューティングゲーム(TPS&FPS)として開発作業に着手しているProject966ですが、きちんとした設定を書いておこう…と思ったら、なんだか筆が(?)すすんでしまい…けっこう骨太な小説くさいものができあがりつつあったりしちゃうので、これはもうノベル版966Universeとして発表しちゃえ!と勢いづいちゃいました。
最終的には、ひとつのノベルとしてまとめなおし、DLサイトで商品化しようか、などとも考えています。また、いわゆる「ノベルゲー」として焼きなおすこともできそうです。それ以外にも「NAN久々のネット小説」として捉えていただくことも可能ですので(笑)、いろんな意味でお楽しみいただけるのではないかと!
なおいつものお題目・・・として、本編はフィクションであり、登場する固有名詞、人物名、団体名などは、実在の団体名、人物名とはかかわりのないものです。以上!それでは、序章です。
シーンマイナス1:『ゲームじゃ、ないんだ…。』
警報がけたたましく鳴り響き始めてから、異変に気付くまでの間、エクレールは友達に組み上げてもらったLANパーティ用の自作デッキで、民生用仮想現実空間…つまりサイバースペースに接続しながらオンラインゲームに没頭していた。
そこは、精巧に組み上げられた旧時代の地球の都市だったり、想像上のスペースコロニーや地球型惑星、あるいは空想世界の魔法と妖精の国、天国や地獄など、ありとあらゆる時代・文化・文明がごちゃ混ぜの世界でもある。サイバースペースは、ロールプレイの場所であり、第二の生活拠点であり、もうひとりの自分や時には真実の自分が暮らす世界でもある。
度重なる事故の影響で、体感システム、いわゆるフィジカル・フィードバックには厳しい制限が設けられ、エンターテイメント用のサイバースペースには軍用・企業用・研究機関用ほどの<強い>フィードバックコードは存在しない。それでも、簡単な接触感や擬似重力は十分に感じることができたし、ローカルで<その他の感覚コード>を発生させ、神経接続に割り込ませるというチートデバイスは存在する。
そうした<違法ではない違反ディバイス>の代表は、痛覚と快感に作用するタイプの接触感覚増幅カードで、エクレールのサイバースペースデッキには、最初からLipzoneと呼ばれる高性能カードが挿入されている。
通称<ロスユニ>として知られるLost Universeの世界は、荒唐無稽なSF的ミリタリー世界。エクレールはそこで、恒星間宇宙船の航路を守るガーディアンとして様々な任務に赴く。
今週はイベントウイークの初日で、大規模な<戦争状態>を想定したサーバー間トーナメントが開催されているため、接続者数も膨れ上がっていた。
エクレールの所属する第6サーバー<リコ>は、比較的温厚で専守防衛的プレイスタイルを持つプレイヤーが多く集まる場所であり、同様の嗜好を持ついくつかのサーバーと同盟関係にある。一方、強い攻撃性を持ち侵略戦争をこよなく愛するプレイヤーが集まるサーバーとして<キリク>がロスユニ世界の強豪として名を馳せているが、リコのゲームマスターは同盟サーバーミーティングでキリクに対する防衛ラインの展開を提案し、大規模な同盟部隊による待ち伏せ作戦を展開していた。
エクレールのアバターである<えくれあ>は、この作戦の中でステルス装置を備えた小型宇宙船で敵の拠点のひとつに潜入し、おそらく使用されるであろう違反外装の偽装を解除したり、無人BOTの<裏切りプログラム>を混入させるなどの陽動作戦に就いていた。基本的に地味なミッションだが、成功報酬は高く、戦闘没発時には大きな効果を出せる。エクレールはこの手の緻密なミッションが好きで、自ら志願してこの任務に臨んだのだった。
数名の仲間とキリク側の宇宙要塞<スクリーミング・フィスト>に取り付き、侵入したエクレールの8人からなる小隊は、そのまま宇宙港に向かうアーケードを歩いていた。基本的に、戦闘状態にならなければ見た目だけでそれが敵であるかどうかを判別することはできない。逆にいえば、今誰かがミスをして戦闘状態になってしまうと、敵陣の真っ只中で小隊は孤立することになる。エクレールは緊張を隠して、キリク側サーバーの住人たちを観察していた。
「なんてうかアレですね、不気味なひとが多いですね」
と、アカイヌが笑う。
<きみもじゅうぶんおかしいけどね>
と思いながら、えくれあは笑い返した。
えくれあのチームメイトであるアカイヌは、キャラ名が示すとおり、赤い服にケモノ耳が特徴的な外装で、おまけに手足には<肉球>がある。
それは、地道なソロ用ミッションで入手したアバターの遺伝子変異コードを使って、数千回に及ぶ試行錯誤でやっと入手した<身体的特徴>なのだが、獣人種族でもないのに肉球を欲しがるプレイヤーは稀すぎて、オークションでは捨て値しかつかなかった。
<悪魔の羽>や<悪魔の尻尾>、<蛇の眼>や<イカの頭>など、およそリコサーバーでは見られない外装を持つプレイヤーが闊歩するキリクサーバー側の住人は、基本的に好戦的でケンカも絶えない。発覚すればアカウントを削除される違反外装やDUPEなどの規約違反も辞さない連中が集まっているのだ。
「とりあえずBOTを捕まえて裏返しちゃおうか」
えくれあが発案すると、ささやきチャットに賛成票が集まる。
いわゆるNPCであるBOTは、宇宙要塞のあらゆる場所にいるが、ミッションを受託することで<雇う>ことができる。BOTを動かしているのは、学習機能つきの簡易AIプログラムで、一緒にミッションをクリアするごとに<関係性ポイント>が増加し、好感度や不満度が上下する。
裏返す、というのはこのポイント制度を利用して敵側BOTの好感度をMAXまで上昇させたあと、レアアイテムである<裏切りチケット>を渡して、自陣のBOTとして寝返らせることを指している。
小隊はさらに細かく分散すると、二人ずつのペアとなって小規模ミッションを受託し、BOTの好感度を上げる作業に没頭していた。
アカイヌと一緒に<見上げる丘>ミッションに出発して10分後のことだった。
突如、サイバースペースの<景色>が乱れはじめ、続いて音声が不鮮明になり、時にはループした。
<?>
えくれあの意識ではなく、エクレールの思考が、なんらかのネットワーク障害を思い起こさせた。もしかしたら、キリクサーバーの違反ユーザーによるクラック行為やDOSアタックかも知れない。だけどそれなら、すぐに復旧するはず。
ぼやけて幾重にもぶれている視界の中で、アカイヌが丘の上からえくれあを見下ろしている。えくれあから見るアカイヌの姿はぼやけているけれど、動作は正常そのものに見える。すると、これはエクレールのローカル問題なのか。
再びアカイヌを見ると、彼の背後には小型だけど強暴なナナイロガニがいて、アカイヌはまだ気付いていない。警告をしてあげたいのだが、えくれあの声は出ない。レオという名前の屈強そうな体つきをしたBOTはまだ<なついて>いないので、呆然とそれを見ている。役立たずのNPCめ!とエクレールの思考が罵声を浴びせたとき、接続が完全に切れた。
「…」
予告もなく神経接続が中断されると、サイバー酔いでしばらくフラフラする。赤い光の点滅。騒々しい警告音。平衡感覚がおかしくなっていて、まるで戦闘状態になった小型宇宙船の艦橋にいるみたいな感覚。
「なんだろう…」
こめかみに固定した<脳バンド(と呼ばれている)>を外し、両手の<手袋(と呼ばれている)>をはがすのにてこずりながら、エクレールは部屋の中を見回した。壁の上半分に埋め込まれた照明ボードの明かりが消え、天井に備え付けられた非常灯が赤く輝き、点滅している。鳴り響いているのは非常訓練で聞き覚えのある警告音だけど、一段とボリュームが大きいようだ。
サイバースペースデッキのモニタには異常の兆候がない。
ネットワークからニュースや情報を仕入れようとしたが、エラーが出てつながらない。やはり接続障害があるようだ。しかしこの部屋には、それ以外に外部の様子を知る方法がなかった。
と、エクレールたちが住む住居ブロックで物音がした。
「母さん?」
研究室勤めの母・トミコはどうしているだろう。
もしかしたら緊急事態でここに戻っているかも知れない。足元に散乱するコネクターを踏みながら、エクレールはリビングへ繋がるドアへ急いだ。
「…な、なんだって!?」
住居内のテレビも電話も通じない。呆然としながら、エクレールは受話器をフックに戻した。警告ランプの原因も、警報音の理由も、なにも分からない。ただ、ものすごく異常な事態であることだけは、はっきりと分かる。
母の姿もなく、状況はまったく分からなかった。
仕方なく住居ブロックを出たエクレールが見たものは、無数の血痕と肉塊が転がる回廊の様子だった。
「こ、これは…」
サイバースペースの戦場では、よくある光景。だけど、今エクレールが眼にしているものは、それとは違うものだ。まったく異質な、日常が壊れた景色。途方もなく濃密な恐怖が空気に充満してる。むせ返る血の匂いで鼻の奥がおかしくなる。あくまで<グラフィック>の赤とは違う、本物の肉が落ちている血だまり。色が黒ずみ、ドロドロしているのは、血が凝固しかかっているからだ。なにか途轍もなく強大で凶暴なモノが、暴れた痕跡。
<母さん…>
母の身を案じたのか、それとも母にすがりたかったのか、エクレールの脳裏にはそれだけがあった。とにかくここにとどまってはいられない。
一歩進もうとすると、ねばねばした血が靴の裏に張り付いて嫌な音をたてた。
比較的損傷の少ない<ひとだったもの>が倒れている。衣服からいって、それはマサオだ。12歳のマサオは自分が年上だという理由だけで威張り散らすイヤなヤツだったけれど、今は首から上がなくなってしまった。
マサオらしき死骸から眼を逸らし、さらに進んで行くと、胴体や手足の残骸は落ちていても、首から上はひとつもなかった。
「フェイス…イーター?」
ヤスリで背骨を削られるような悪寒がエクレールを包んだ。
それは、人間の顔が大好物という恐ろしい怪物。
いつかホラー映画で見たそれは、エクレールのトラウマとなっていた。
<Minamo>というタイトルがついたゾンビを題材にしたその映画は、低予算ながら秀逸な出来で評判になり、怖いもの見たさのオーディエンスを虜にした。思い出す。エクレールは、9歳のときにサイバースペースシアターでそれを見た。目の前に迫る映画クリーチャーの恐ろしさに、失神して強制接続解除されたのだ。
<でも、あれは映画だし…>
しばらく歩いたせいで、血のりは取れたはずなのに、それでも靴はよく滑った。きっと血液に含まれる脂がとれていないのだろう。
何度も転びそうになりながら、エクレールは廊下を進む。ドアが開いたままの住居ブロックのすべてから、血の匂いがしていた。生存者がいないか調べたい気持ちはあったけれど、部屋を覗く勇気が足りなかった。それに、まだどこかに化け物が隠れているかも知れない。
映画Minamoのミナモとは<水面>という意味だそうだ。
水面に広がる波紋のように、恐怖が伝播していくことをイメージして、映画のタイトルになったのだという。
ゾンビを題材にしたどの映画でも同じことだが、ゾンビ、いわゆる不死人(アンデッド)は、ウイルスや魔術や呪いでもともとは人間だったものが変異して人間を襲うようになる。ゾンビの材料はなんでも構わない。犬ゾンビやその他の家畜型動物ゾンビはすぐに思いつくが、ノミゾンビでもクジラゾンビでも構わない。
Minamoが面白かったのは、さらにゾンビ同士が融合したり進化したりして、ある種の環境適応を果たし、特殊な性癖や行動を示すこと、さらに見た目が、よくできた<デザイン>をされていたことだった。
ロスユニ同様のサイバースペースオンラインゲームでも、ゾンビが登場するタイトルはいくつもある。さらに、カルトとして主人公がゾンビというキワモノも存在し、ゾンビ育てゲーやゾンビ恋愛シミュレーション、ゾンビ世界征服などというマイナーゲームにも意外なほど根強い人気があるのだ。
どこもかしこも赤い警告灯と非常灯が照らし出す回廊を進むのは大変だった。主電源が落ちていて、非常電源しか供給されていないのだろう。
「もうすぐだ」
ゲート11を過ぎれば、居住区からメイン研究ブロック、宇宙船発着デッキ、エネルギープラントなどに通じるジャンクションに抜けられる。
通常、ゲートは閉鎖されているが、ID認証を通過すれば非常モードでもゲートの開閉は可能だった。
<よし、ちゃんと作動する>
巨大なゲート脇に設置された網膜認証は、完全に電力供給が停止しない限り作動する。しかし、ゲートを開ける電力は落ちているので、個別ゲートを開閉するための手動ハンドルを回さなければならない。
「よっと…」
黄色い三角マークがプリントされたハンドルボックスの樹脂蓋を叩き壊し、エクレールは折り畳みハンドルを展開する。ロック解除されているのでハンドルは素直に回ってくれるはずだ。無数に分割されたゲートの1区画をこれで開閉することができる。
クランク式のハンドルを回すのに、それほど大きな力は必要なかった。ギアの関係なのだろう、かなり回転させないとゲートを構成するシャッターはなかなか開いてくれないのだが、それほど大変な作業ではなかった。
<ここに保安基地があるよね>
そこには訓練された保安部員がいて強力な武器があり、高出力のバッテリー式無線機や無人ホイストによるコロニー内監視システムの制御コンソールも備わっているはずだ。
「よし」
例のごとく暗がりに赤い照明の点滅が眼にうるさかったけれど、ゲートを背後に10メートルほど進むと、保安基地の出入り口があった。
大した運動をしたわけでもないのに、エクレールは息切れをしていた。ひどい緊張と不安が、バイタルを悪化させているのだ。
<まずいな…眠くなってきちゃった>
どこでも眠るエクレールの性癖は、いつも周囲を驚かせる。場所も、状況も関係ない。わざわざ自分で選択した軍事教練の初日に、教官の訓示を聞きながら居眠りしたこともあった。
果たして…エクレールは自分以外の人間の<顔>を、久しぶりに見ていた。
「……」
声は出ない。悲鳴も、泣き声も出ない。
頑丈な重金属で出来た保安基地の中には、20人ほどの保安部員がいた。しかし彼らは、その強力な装備で互いに殺し合い、全員死んでいた。
恐らく、同士討ちになって殺し合いをしたのだろう。
なぜ?
エクレールにはもう答えが分かっていた。
彼らは、仲間の中に敵が紛れていることを知っていたか、疑ったのだ。結果は、どっちでも同じだろう。とにかく、そういう疑心暗鬼がパニックを生み、誰か一人が仲間を襲い、それが連鎖した。
胸に大きな穴が開いた保安部員の隣で、エクレールは脱力してしゃがみこむ。大きな扉の上方には、小型宇宙船ハンガーのフレームが連なっているのが見えた。その幾何学的な繰り返しはエクレールの脳裏にサイバースペースの宇宙要塞を思い出させる。
<こんなことなら、ずっとロスユニにいたほうが良かったのに…>
ひどい眠気がエクレールを襲い、血の匂いも赤い警告灯も気にならなくなる。相変わらず鳴り響くサイレンにも慣れて、むしろ心地よいくらいだ。
「ゲームじゃ、ないんだ…。でも今は…すごく、眠いよ…」
それ以上、エクレールは目を開けていることができなかった。
つづく…
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【ゲーム開発】コンセプトワークとか
- 2010-04-08 (木)
- 3Dゲーム開発
今回も画像はないんですが
固定ページにて紹介しているゲームの概要に基づいて、設定とかビジュアルの仕様とかをまとめつつあるので、備忘録を兼ねてつらつらと…。
あらためてゲーム背景にある話の大筋をまとめると、
- 舞台はSF的宇宙社会
- その辺境実験ステーション(コロニー?)で事故が発生
- 表向きは当局(?)によってステーションは廃棄処分されたと発表
- しかし、ステーションは現存していて、生存者とゾンビ(?)がうじゃうじゃいる
- プレイヤーは、当局の要請(強制?)でステーションの「指定された区画」を掃討に向かう
というのが、再掲ですが大きな話の流れです。
まぁ…こぉいう開発をしているとき、この辺のバックグラウンドを考える作業、あるいは時間というのが一番楽しいんですよね。現状「ノリ」でちょっとだけ固有名詞を出したりしていますが、今んところあくまでノリですし、変更もあるかも知れません。で、その辺は…
- 物語のステージとなる実験ステーション(かなり大きいのでコロニー?)→966UNIVERSE
- 966とか意味ありげだし、ゲームの名称としても悪くない気がしている
- 主人公(プレイヤー)を966UNIVERSEに連れてくる(拉致る?)当局とは?→未考察
- そもそも主人公たちの身分とかプロフィールは?→ちょっと考え中(後記)
- 実際、事故ってなにがあったん?→かなり考え中
- 生存者はどうして「なにがなんでも救出しろ!」なの?→考察済み
- その他、細かい要素や名称→未考察
というような感じですかね。
時間があれば、これらのバックグラウンドはノベライズしてみたいところです。とにかく、こぉいうバックグラウンドはしっかり決めておかないと、あとで内容がブレたりするので、きちんと決めておく必要がありますね。
で、プレイヤーのプロフィールとか
現状、基本4キャラは作ることを決定しているんですが、負荷が小さいようなら8キャラまでセレクトできるようになったらいいんじゃないか、と思っています。まぁキャラ数を増やすよりも、スキンで差別化したほうが簡単かも知れませんし、その辺の細かい「ポリゴンの事情」はまだはっきりしていません。
あと、私が開発責任者である以上、プレイヤーは「キホン、オンナノコ」です。間違いなく!
んで…設定をもう少し考えると、プレイヤーはゾンビ化、モンスター化、ゲロゲロ化しているとはいえ、もとは一般市民だった「人間」をぶち殺しまくるゲームなんですから、まともな神経の方々であるわけがありません。軍人とか戦闘を職業にしている人種を主人公に持ってくれば、この辺、簡単といえば簡単なんですが…私的に、ミリタリー色の濃い服装は作っていてつまらないし、軍人属性のはずが不必要に装飾的なコスチュームを着用しているのとか、性格的に「許せない」タチなもので(笑)、この辺はもう少し考えてみました。
- 案、その1→プレイヤーは犯罪者?
- 犯罪者であれば、謎の当局に連れ去られて、隠蔽されたステーションの掃討任務を強制されても、かなり違和感はないです。ただ、犯罪ってのには「原因と結果と背景」があるわけで、どういう法治のもとでの犯罪なのか?とか、実は考える要素がたっぷりあるので、安易に犯罪者で決定するのは早計ですね。
- 案、その2→プレイヤーは元軍人もしくは傭兵?
- 正規の軍人ではなく、金で動く傭兵や退役軍人というのは「使いやすい」設定ですね。この手の背景にありがちな「株式会社傭兵派遣組織」みたいなのとの相性も抜群です。まぁ、楽なので「希少な男性キャラ」についてはこの設定でいこうかな、と思います。
- 案、その3→プレイヤーはイっちゃった研究者?
- マッドでクレイジーな研究者。素材の研究価値には興味があっても、相手が「イキモノ」だとは少しも考えない危ないヒト。こういうキャラも、一人混ぜようかな、と思っています。
- 案、その4→プレイヤーはただの市民?
- ごく普通の一般大衆だけど、実はちょっとだけ特技がある…たとえば格闘技とか射撃とか運動神経がやたらいいとか異常な知能とか…みたいな人物を「一見ランダムに」拉致って異常なミッションに強制参加させる、という手口は、某GANTZとか映画CUBEとかにありますね。まぁ、このプロフィールも「決定」でいいかな。
このほかにも、いくつかプレイヤープロフィールの考察はしているんですが、とりあえず4要素・王道って感じで振り分けできそうです。プレイヤーキャラを追加することになっても、同一プロフィールから個性パラメータを若干置き換えれば別キャラになりますし…いいんじゃないか、とか。
それじゃぁ、チチのサイズ←(間違い)じゃなくってキャラ設定←(多分正解)
1:ありがちな傭兵系♂キャラ→痩せ型、長身、薄毛???
カレは、実直で真面目で誠実な性格だけど、あまり世渡りがうまくない。だから、軍人だったが上司にいじめられ、同僚には疎ましがられ、いつの間にか組織の中に居場所がいなくなっていた。やがて…気がついたとき、カレは薄給で働く傭兵になっていた。そういう意味でカレは落ちこぼれだが、射撃の腕と律儀さは一流だ。
2:イっちゃった研究者系♀キャラ→ボインボイン???
彼女は、とても優秀な頭脳と類まれな集中力を持っている。ただ、その集中力が災いし、自分の邪魔をするモノはすべて敵視し、排除してきた経歴を持つ。大学の研究室から企業の研究所へ、やがて裏社会が運営する実験場へ、彼女のフィールドは移っていった。そして今、彼女は遂に最良の場所、深遠に浮かぶ、最大限の殺戮を許可された実験区画へと赴いた。
3:犯罪者系♀キャラ→貧乳?(もしくは普通サイズ)少女(もしくはロリ)キャラ
9歳で施設へ送り込まれた彼女の罪状は、両親の殺害だった。しかし今もなお、その事件についてだけは、彼女は容疑を頑なに否認している。それ以外の…数十件に渡る殺人と傷害事件については饒舌に犯行の様子を語るのだが。とはいえ、10代前半にしてそれだけの罪状を重ねた背後には、彼女の異常なまでの「才能」があった。血を見ることを好み、破壊願望が強く、保身欲と所有欲を一切持たない性質は当局の目に止まり、ひとつのキラーマシーンがいつしか完成していた。
4:ただの市民系♂キャラ→中肉中背、特徴なし
ある日彼が部屋に帰ると、置き手紙があった。バイバイ。妻が残したその手紙には、それだけが書いてあった。両親から受け継いだ小さな事業と預金は妻に奪われ、彼はなにもかも失ったように見えたが、膨大な自由時間を得ることができた。毎日、毎朝、彼は「出勤」した。行き先は歩いて5分の大きな公園だった。彼はそこで、なにをするのでもなくただ時間を過ごした。そしてある日、ベンチで居眠りをしていた彼は、966UNIVERSEへ向かう小型宇宙艇の船室にいた。
ざっとこんな感じですね。
え?ショタとかいないじゃないか!って?
…
…
…
ゲームにはNPCもいるし、隠し要素もあるし、追加要素もあるんです!…た、多分…
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【ゲーム開発】現状とか、展望とか、その他
- 2010-03-28 (日)
- 3Dゲーム開発
今回、ビジュアルはないんですが
ひとまず現状報告です。
まず、Project966のゲーム開発基金に募金と寄付をお寄せいただけるようお願いしている件ですが、現在、9件のお申し込みをいただき、14口の募金をいただきました。ありがとうございます。
金額になおすと7万円です。この資金は3D GameStudioのライセンス購入費用か、あるいは別ソフト(3Dソフト関連)の購入費用などに充てようと思っています。
開発そのものについてですが、ちょうど3月末というのは年度末、つまり決算期にあたるもので、税務や財務(主に確定申告の用意ですね)の業務に阻まれ、この一週間は大きな進展がありませんでした。
資金の用途は?
では、このように資金を集めて、いったいどんな用途に使うのでしょう?
そういえば、まだそこをきちんと書いていなかったので今回お話したいと思います。
まず、Project966は基本的に私の「やりたいこと」ですから、当然、一番大きな資金源は「私自身」ということになります。これは当然ですね。最新のゲームエンジンの導入や、3D統合ソフトが高機能になったおかげで、個人+α程度の環境でも3Dのアクションシューティングゲーム開発が不可能ではなくなったとはいえ、まったくの独力個人や余暇を利用した趣味程度の取り組みで「おもしろいもの」を作れるほど、この世界というのは甘いものではありません。
そこで、最低「常駐二人」で開発作業を行うものとします。
すると…開発環境もまた「二人分」が、最低でも必要になります。
1:開発環境構築
- 商用利用可能な3Dゲームエンジン→既報してきた3D GameStudio
- メインの3D統合ソフト→3dsMAXとXSIを使い分ける。(XSImodToolは非商用ライセンスなので不可)
- できればMaxかXSIは追加ライセンスを購入したい。
- サブ3Dソフト→ZBrushについては私だけが使う。(習得が非常に面倒なので)
- メタセコイアなどのシェア・モデリングソフト→追加ライセンス購入予定
- 2Dグラフィックス作成用ソフトウエア群→Photoshopは2ライセンス以上所持しているのでOK
- 開発用PC→開発用というより、ターゲットPCを設定して構築する必要あり
- その他、追加HDDなどの細かいハードウエア、ストレージデバイス
2:必要経費・人件費
- プログラマへのギャランティ→申し分ない報酬とはいえない金額しか、現状用意できない
- 他ソフトを購入しての開発検討→お小遣い程度なら投入できる…かも知れない
- 光熱費、電気代、水道代など→生活資金と一緒くたにするしかないかな?(本来は分けるべき)
- 移動経費・打ち合わせ経費→ゼロ!(本業とはほぼリンクしないので)
- 宣伝費・広告費→要するにネットワーク接続料金ですね!
- 租税公課→税金は、この仕事から収入が発生するまでゼロですね!
- その他、雑費→なにをかいわんや…
3:開発コスト(上記以外のもの)
- 作業時間そのもの→本来は余暇程度の時間しかありません
- 作業スペース→これは、豊富にあります
- 音楽(BGM、音入れ用)→知り合いの作曲家に頼るか、有志に楽曲をもらおうか…自分で作曲など
- SE→著作権フリー素材に頼るか、作るか…
- その他→まだ見えていないものも、あるでしょうね
などというのが、資金の運用先になります。
つまり、単純にいうと…
個人である私が、余暇でゲームなんか作っていたら一生完成しない。
そこで、余暇ではない時間にゲームを作る必要がある。
それには、余暇ではない時間=仕事として取り組む時間を作るためのコストが必要になる。
ということでしかないです。
プラス、一人では到底完成させられないので、常駐協力者の生活も、完全ではないにせよ援助もしくは補填しなければならないので、募金に頼って基金を作るのが一番うまいアイディアではないか?と考えたのです。
配当は一切ないの?
う~…これ、ちょっと手落ちがありました。
もし万が一…ゲームが完成しスーパーウルトラ大ヒット!とまでは云わないものの、当初の目標である5000ダウンロード売り上げ程度を記録できたなら、このプロジェクトは多少の「儲け」を得ることになるでしょう。10000DLとかいったら…即、追加開発を会社規模でやるでしょうね。
もちろん、こんな机上の空論にはあまり意味がないのですが、可能性としてゼロよりはかなり大きいもので、検討しておく必要があります。そこで…ゲームが完成し、DL販売を開始し、最低目標をクリアした時点で、募金・寄付に応じてくれた方々への「恩返し」について、もう一度考えたいと思います。
まぁとにかく、開発が進まないことには、なにもないことには変わりがありません。
それでは、今後の展望
前回も紹介したオリジナルキャラのほか、クリーチャーモデル(エネミー)や背景モデル(樹木や壁や地面や障害物)などを3DGSにインポートして、動作や表示の確認を行う作業にすぐにでも取り掛かります。この辺は、私自身が素材を作りためているので、モデリングの手間はほぼありません。
公式サイトにあるデモを実行してみる限り、かなり期待できそうです。
公式サイト→Downloadと進み、ページ左下にあるDLコンテンツのうち
- Shaderviewer
- VeniceDemo
- Cardemo
- BronxStreetWalkthrough
は、すぐに見たり遊んだりして楽しめるのでおすすめです。
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